Anno Mutationem 感想
おそらくネタバレを含みます。
コンセプト
RPG要素ありのアクションアドベンチャーです。…こだわりを排除していい直すとアクションRPGです。
(記事を書いた後にSteamのリンクを貼って気が付いたのですが、公式も「RPG要素のあるアクション・アドベンチャーゲーム」って書いてますね)
このゲームの最大の特徴はビジュアルだと思いますが、映像面の特徴ををテキストで伝えるのも不毛な気がするので、スクリーンショットや動画とかを見ていただけたらと思います。
基本的なゲームプレイは3D空間での探索と、2Dプラットフォーマー的なアクションを組み合わせたもので、それらが場面ごとに自然に切り替わります。
探索
仕組み自体は中々よく出来ているので、それを堪能するほど行動範囲が広くないのが残念です。もっと寄り道したりできるとよかったかなと思います。
ウィッチャーとかバットマンのアーカムシリーズ的なボタンを押しっぱなしにするとスキャンモードになるシステムがあります。
これは主にマップ上のアイテムを探すのに使うのですが、ボタン押してからの起動がややもっさりなで、またアイテム探し以外で活用できる場面が限られているのがもったいないです。
戦闘
戦闘時は2Dプラットフォーマー的な操作になり、こうなると普通の2Dゲームという感じで操作しやすいと思います。
戦闘システムはオーソドックスな作りで、アクションゲーム好きな人には物足りないという人もいそうですが、アクション超下手な自分にはこれぐらいで十分でした。
その他のシステム
アイテムや装備のクラフト、装備品につける能力向上のチップなど、ゲームの規模に対してメカニズムが多めな印象です。
しかし、正直ゲーム本編の尺や寄り道の量を考えると持て余している感は否定できないです。
消耗品以外のクラフトはなしで、サイドクエストの報酬に装備品とかチップを用意するぐらいでも良かったかなと思います。
ストーリー
正直、よくわからないまま進んでいってよくわからないまま終わる感じで、物語の謎とかそういう部分に着目すると微妙な出来だと思います。
ただ、おそらくですがそこが物語の核の部分ではなくて、謎の組織やら出来事やらに巻き込まれた主人公たちが、謎の背後に隠された自身の目的を追い求める様子がメインなんだと思います。
クリア後はそう納得できた(した)のですが、プレイ中は物語の焦点がどこにあるのかちょっと分からなかったので、主人公に感情移入できるようもう少し内面を描写してくれれば印象も変わったのかなと思います。
余談ですが、SCP的な設定面や内面を描写してくれれば~というのは過去プレイした「Control」と似ていると思いました。
エンディングについて
アップデートで新しいエンディングが追加されており、私がクリアした時点ではそのアップデートが配信された後でした。
アップデート前を動画で見る限りでは追加というよりは「変更」で、アップデート前のエンディングを動画で見てみたのですがこれはちょっと…という終わり方でした。
新エンディングは後付けのためか結構ご都合主義的な展開になってしまっていますが、個人的には終わりよければ~派なのでそれでも全然いいかなと思っています。
まとめ
3D探索と2D戦闘の自然な移行、キャラクターなどは優れた点で、最初に触れたビジュアルも含めて中々スタイリッシュなゲームだと思いますが、如何せんゲーム全体のテンポがあまり良くないような気がして、上述の物語の特性も相まって余計そう感じてしまってもったいないと思いました。
正直「とてもハマった」とは言い難くて、最後らへんはとりあえずはクリアしようとガーっとプレイしたのですが、終わってみると不思議と愛着が湧いています。続編とか出たら欠点も改善されることが期待できそうです。